明石市立天文科学館が 2026年7月30日(木) にリニューアル・オープンします。2025年10月1日から全館を閉めて工事を進めてきたので、およそ10か月ぶりの再開です。
館の発表によると、工事で手を入れたのはプラネタリウムの音響とプロジェクター、空調、照明、外壁と屋上の防水、そしてエレベーター。ただし、入れ替えなかったものが中央にひとつ残っています。ドームの真下に据えられた投影機です。
1960年から動いている機械が、そのまま残った
この館の投影機は、カールツァイス・イエナ社製(当時は東ドイツ)の Universal23/3。稼働開始は 1960年6月10日 で、開館したその日から今日まで、同じ機械が星を映してきました。
現在も使われているプラネタリウム投影機としては、日本で最も古いものです。2012年には稼働期間の長さが日本一かつ世界5位となり、2015年には稼働 20,000日 を数えました。1995年の兵庫県南部地震では、館内の設備のうちこの投影機だけが被害を免れています。
中身は、数百枚のレンズと200枚近い歯車、90個のランプ。約 9,000個 の恒星に加えて、太陽、月、5つの惑星、天の川、彗星、変光星、人工衛星までを投影できます。ドームは直径20m、座席は300席です。
解説は録音ではありません。解説者は「ポインター」と呼ぶ矢印投影器を手に持ち、解説台の操作卓を手で動かしながら肉声でしゃべります。その日の入館者の反応を見て、日周運動の速さを変えることもできます。
何が新しくなったのか
| 対象 | 内容 |
|---|---|
| プラネタリウム | 音響設備とプロジェクターを更新 |
| 空調 | 改良 |
| 照明 | LEDに変更し省エネ化 |
| 外壁・屋上 | 防水を修理 |
| エレベーター | 改良(フロア間の移動をスムーズに) |
映像側のデジタル装置は、以前から少しずつ更新されてきました。1998年の震災リニューアル時に入った全天周スライド投影機は、現在は全天周映像装置アマテラスと、デジタルプラネタリウム機能を持つステラドームプロに置き換わっています。今回はその映像と音を底上げしました。1960年製の光学式投影機が映す星空と、デジタル映像が同じドームに同居する状態は、これからも続きます。
再開後の利用案内
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リニューアル・オープン | 2026年7月30日(木) |
| 開館時間 | 9:30〜17:00(入館は16:30まで) |
| 休館日 | 月曜日、第2火曜日、年末(祝日の場合は翌日が休館) |
| 観覧料 | 大人700円/高校生以下無料/65歳以上は市内在住無料・市外在住350円 |
| 団体料金 | 30人以上630円、100人以上560円 |
| 住所 | 明石市人丸町2-6 |
| 電話 | 078-919-5000 |
| 駐車場 | 普通乗用車約90台、2時間200円(以降1時間ごとに100円) |
東経135度の真上に建つ建物
天文科学館は、日本標準時を決める東経135度の子午線の真上に建っています。塔時計を掲げた建物そのものが、標準時の位置を示す標識になっているわけです。
神戸方面からは山陽電車が近く、「人丸前」駅から北へ徒歩約3分です。JR明石駅からは東へ約1km、徒歩15分ほどかかります。展示もプラネタリウムも屋内で、大人700円、高校生以下は無料。
再開後には特別展「はじめ展」と、お月見ナイトミュージアムが控えています。いずれも日程や内容はまだ公表されていません。
なお、この記事は休館中に公式発表をもとに書いたもので、リニューアル後の館内はまだ見ていません。66年前に据えられた機械が、また星を回しはじめます。




